最悪の部下に恋した男 (9/10)

笠井「・・・・・・・・・・・・」


一体全体どうしたと言うのだろうか。



鷲宮「死ねっ。笠井死ねっ。首の骨折って死ねっ」


笠井「・・・・・・・・・・・・」


さっきから鷲宮さんがずっとあんな感じなんだが。


あれ....俺の写真だよな。


何で俺の写真に悪態つきながらペンを突き刺してんだ....?


いや、そもそもあの写真どうしたんだ?どう見ても盗み撮りだけど....。


笠井「わ、鷲宮さん。僕の写真にペンを刺してないで仕事して、仕事」


鷲宮「あーー?何ですかぁ?リア充様が何か言ってるけど聞こえませ~ん」


笠井「は?リア充様....?な、何言ってんの鷲宮さん....」


鷲宮「あ!気付いてない!あちゃ~、気付いてないか~!くぅ~、その余裕!羨ましいねぇ!」


笠井「はい?鷲宮さんさっきから変だよ?具合でも悪いの?」


俺は『熱でもあるのか?』と思い

鷲宮さんの額に手を伸ばした。



が。



鷲宮「やめろ。触んな。女たらし


笠井「・・・・・・・・えぇ?お、女たらし?」


見事にその手を弾かれてしまった。


どうやらいつもに増して機嫌が悪いらしい。


ハムスターの様に頬を膨らまして睨んでくるからな。


笠井「ちょっと鷲宮さん。何で怒ってるの?理由を言ってくれなきゃわかんないよ」



鷲宮「だから、別に怒ってねぇし。意味わかんねぇし」


笠井「意味わかんないのは俺の方なんだが.....」



鷲宮「・・・・ってかさ。”さっきみたいな事”他の奴にもしてんのかよ」



笠井「え?さっきみたいな事って?」



鷲宮「だから....その....お、オデコを触ろうとしたり....///ど、どうせ他の女にもやってんだろ!!バーカバーカ!」



笠井「・・・・?えーっと?つまり何が言いたいの?」



鷲宮さんは口を真一文字に結ぶと

ガタッと勢いよく立ち上がった。



鷲宮「だ、だからっ!そういう事....私だけの”特別な事”じゃないんだろっ!!




笠井「・・・・・・・・・・・・」


・・・・え?



何それめちゃくちゃ可愛い。







※仕事中です。