5人.....目... (21/23)




誰かが入ってきた。



「受験番号298の晴人いるか?
今すぐこっちにこい。」



そこにはいかにも
学校の偉い人達が数名いた。




僕、何かしたかな?


「僕ですけど.....
何かしましたか?」



僕はその人達に言葉を返す。



「お前だな?
受験問題を盗んだとして
不合格にする。」



その人達が言った言葉に
周りはざわめく。



『おい、盗んだのかよ...』
『ありえねー。』
『頭悪いわね。あの人。』



僕はやってない!


「やってません!
だいたい証拠はあるんですか?」




ついつい大声で怒鳴ってしまった。



「かばんを見せろ。」


僕の方へ近づく。



「はい。これですけど。」



かばんを渡す。



「ほらな。」




偉い人らしきが
かばんから取り出した物は
なんと、今回の受験の問題
だった。







「うそだ.....」



問題が入っている。
なぜ!?どうして!?
誰かが仕組んだんだ!



「やってません!
誰かが仕組んだんだ!」



「おい!ガリ勉やめろって。」


暴れ出した僕を
啓介君が止めに入る。