5人.....目... (8/23)




「OK。数学からやろうか。」


僕は学校の数学の教科書を手にとる。



「...ところで、
まさかだとは思うけど
√144の答えはわかるよね?」


僕は啓介君がどのくらいの
学力なのか確認するため
ルートの問題をだした。




さすがにこれわからなきゃ
天神高校は難しいだろう。



「......。」


啓介君が黙り込んで考える。



「......。」




10分後。



「あ!!12だよな!」


「うん。正解。」




啓介君、おそいよ。
時間かかりすぎだよ。

僕は苦笑いしかできなかった。


「ふう、ガリ勉!
難しいの出すなよな~。」


いや、これ基本。




僕は呆れることはやめにして
すぐさま別の問題に
とりかかった。



1時間後、
一通り簡単な問題を通した。


「げ...もう11時だ。」



時刻はもう夜中の11時。

「啓介君、帰ろうか。」


「おう!ガリ勉!
今日はありがとな!」



僕は少し考えて言った。



「啓介君。
3日に1度なら塾に残って
勉強教えてあげれるよ。」