あなたが第二号です (5/15)
......誰かが俺をたたいて...いる?
「おい、起きろよ!」
「っ!?」
俺をたたいていたのは
俺の母親だった。
「何勝手に寝てんの?
誰に許可とってんの?」
睡眠に許可とかいるか?
心ではそう思うけど
こんなこと口が裂けても言えない。
「聞いてんの?」
「あ...き...きいてる。」
「逆らおうと思うなよ」
ドンッ!
そう言った瞬間
俺をためらいもなく蹴った。
いつものことだけどな。
俺を蹴った母親は
今度は自分の娘、桜の前へ。
「おい、起きろ!桜!」
「.....zzz.....」
桜はまだ小さい。
ぐっすり眠っている。
「何だ。こいつ。
起きないのか?そーだっ!」
何かを思い出したのか
台所へ。