なな。 (22/32)
「あ、もうこんな時間。
ゆいの親心配するな!」
すっかり暗くなってしまった。
俺、家に連絡いれるの
忘れてたよ。
ゆいも絶対忘れてそうだな。
「もう帰ろ!」
俺はそう言って立ち上がった。
しかし、ゆいはというと
「いやだ」
小さな声でそっと言った。
やば、嬉しい!!
もっと俺といたいという意味か?と
想像力を膨らます俺。
でも本当に暗い。
「ゆいの親心配するから帰ろ!
怒られるよ?」
俺は冗談で言ったつもりだった。
「別に怒られないよ」
真顔で答えたゆい。
何?怒ってんのか?
不思議になった俺は
また座ってゆいの方を見た。
「なんで?普通怒るだろ
家族なんだから。」
「......家族じゃない!」
俺はいきなり大声を出した彼女に
驚いて、同時に怒りも覚えた。
「何いってんの?
お前の家族は家族だろ!」
ついイライラした口調になる。
「.....違うよ。違う。」
そう言って泣いてしまった。
俺はまたまたびっくりして
「怒ってごめん。
話聞かせてもらえる?」
ゆいは
コクンとうなづいた。