なな。 (8/32)




学校からだんだんと
離れていく俺たち。


「あ、ゆいん家ってどこ?」


一緒に歩いていることに
緊張してしまって
ようやく本来の目的を
思いだした俺。



「この道まっすぐ」


ゆいはというと
顔は赤いものの緊張している
そぶりが全くなかった。



俺だけかよ。とほほ


「.........」



お互いに誰も喋ろうとしない。


そんな状況に焦りを覚えて
俺はなぜか家族の話題をだした。



「ゆいって何人家族?
俺は姉1人妹1人の5人家族!」


「私は.....3人」



「3人なんだ!
静かそうでいいな~!」



普段、俺は姉ちゃんと妹に
散々こき使われていて
いつも2人うるさいから
ゆいの3人という家族構成が
とてもうらやましく思えた。


「5人がいいよ」



俺の方をみて笑う。



「なんで?」


「だってにぎやか」


「うるさいだけだよ!」


そう言った俺の言葉を最後に
ゆいは喋らなかった。



「ここで大丈夫」



いきなり止まってそう言う
もんだからとても驚いた。


「ちゃんと家まで送ってく!」


「大丈夫 ありがとう。」


「そうか?大丈夫?」



大丈夫っていうゆいに不安になって
何度も確認してしまう。



「大丈夫だよ
本当に送ってくれてありがとう」





そう言ってゆいは
くしゃっと笑った。
天使みたいだ。





俺はゆいを送った後
とても笑顔で1人家に帰宅。

はじめて一緒に帰ったな~
ゆいの笑顔可愛かったな~
今度家行きたいな~
付き合ってデートしたいな~




そんな妄想もまじって
るんるん気分で玄関を開ける。



「..........あは。」



そしてそのあとは
親に2時間怒られました。