なな。 (3/32)
俺はこの日をきっかけに
ゆいを目で追うように
なっていった。
いつも静かで
自分の机に座っている。
友達がいないのか?とも
思ったけど
ちょくちょく友達と
話しているのをみて
少し一安心。
俺の席はゆいとは
結構離れているから
滅多に話せない。
何か用件はないか
ずっと探していた。
すると幸運な事に
ゆいが俺の横を通った時に
ハンカチをおとした。
これはチャンスと思って
すぐハンカチを拾って
ゆいの名を呼ぶ。
「ゆい!ハンカチ落ちたよ...!」
こっちを振り向いて
笑顔になるゆい。
「ありがとう。海斗君。」
そう言って俺からハンカチを
とってどこかへ行ってしまった。
ん?ちょっとまてよ。
今、ゆいはなんて言った?
ーーーーーー海斗君。
「ええぇぇええぇえぇ!」
俺の叫びはしばらく
教室へと響き渡った。
「なあ、お前瀬崎の事好き?」
「はっ!?」
それはとある休み時間。
いきなりそんなことを言ったのは
俺の昔ながらの親友の
せいや。
「ちょ....なんだよ。いきなり」
俺が焦っていると、
「やっぱりな。
お前瀬崎の事よく見てるもんな。」
瀬崎とはもちろんゆいの事。
「俺、そんな見てるか?」
「うん。」
せいやにはお見通しのようだ。
そしてゆいが好きだと言う事を
白状した俺だった。