ストーカーLevel6 (12/14)
「ん~?何話してんの?」
ついさっきまでウチのクラスの男子と話していた沖谷が近寄ってきた。
「な、なんでもないっ」
私は焦って答えた。いちいち詮索してるみたいに思われたら嫌だし。
「ふーん?」
私の異様な焦りに、逆に疑問を持ったようだ。
沖谷は疑わしげな、それでいてどこか楽しそうに瞳を揺らした。
『へ た く そ』
ニヤッと笑いながら、真理子は口パクで私に言った。
こういうとき、私が嘘をつくのが下手だということを真理子は知っている。
「青山さん、俺に何か関係ある話なんでしょ」
「はっ、別にぃ?」
「嘘」
「嘘じゃないし、もういいじゃん」
「隠されると余計知りたくなる。てゆーかさ」
そして私の耳元に沖谷が近寄った。
女子達が黄色い声をあげる。
「俺が美月たんの嘘を見破れないとでも?
どれだけ美月たんのこと付き纏ったと思ってんの(はぁt」
ぎゃあぁあああああああああああ
私も女子達に交ざって、絶叫した。