推理~自宅警備員~ (5/6)


「動くな!!」

ノックなしで扉を開けた俺は刑事のお決まりのようなセリフを叫ぶ。


今思ったらもはや名探偵じゃないよなぁ。


ま、刑事でもいいか。


「ちょっ、ノックくらいしてよね!変態!!」

しおんはベッドに座ったまま怒声を飛ばし返して来た。


変態じゃねぇし。



そんな意味合いで入って来たわけじゃ……


って、ん?



俺しおんの手に視点を合わせる。



それは



まさしく俺のプリンちゃん!!



現行犯だ!


「おい!それ俺のプリンちゃんだろ!?」


いっけね。

勢い余ってプリンちゃんとか言っちゃった。


だが、現場は押さえた。


しおんの食いかけプリンはいらんから、こいつに弁償してもらうか。


「違うもん!これは私がさっきコンビニで買って来たプリンですぅ!!」


幼稚な言葉使いをして返す中2のしおん。


「いや、それは俺のやつだ!」


それ以上に幼稚な返答をするニートの俺。


「知らないってば!だいたい同じプリンなんてどこでも売ってるし!そんなに食べられたくなかったら名前でも書いとけばよかったじゃん!!」


おいおい、プリンに名前だと?!


そんな恥ずかしいこと出来るか!

俺は字が下手なんだ!





しかし、結局俺はしおんの部屋からキック一発で追い出された。




ちくしょう。


確かに同じプリンはどこにでもある。


悔しいが、中2に言い負かされた。



残念ながらこの事件




お蔵入りだぜ。





俺はシュンと肩を落として自分の部屋に戻る。



もういい、疲れた。


プリンなんかクソくらえだ。


それに別になくってもアニメは見れる。


アニメは無くならない、盗られない、俺を裏切らない。




二次元萌えだぜ。




気を取り直して部屋を暗くしてテレビをつける。






テレビの明かりで照らされたゴミ箱の中には



プリンの空が転がっていた。









あ、







そういや昨日食べたんだった。