刑事の決意 (8/18)
『白神 奈子という人を探しています』
その資料にはそう書かれていた。
大貫の手は震えた。
大貫のただならぬ様子に、3人の生徒は不思議そうしていた。
そんなことも気にせず、質問を繰り出した。
「君たちはこの子を探しているのかっ」
大貫の勢いに気圧される彼ら。
そんなことには構っていられなかった。
「答えろ!答えてくれ!なぜこの子を探しているっ」
するとカッパのような髪型をした山科という生徒が口を開いた。
「……依頼されたんです」
依頼された……?
「一体誰に!教えてくれ!」
しばらくの沈黙の後、山科が突然部室の隅へと駆けた。
そしてそこにあった棚の引き出しを開け、1枚の紙を取り出した。
「ついこの間、この手紙が届いたんです。この部室に」
私は慌てて目を通した。