探偵部 その後 (3/3)
「篠崎さん……静かにして下さい」
日村は驚きと呆れ顏で僕を迎えた。
「なんだ、3人とも同じ考えじゃないか」
と山科。
「山科、受験勉強はしなくていいのか?」
「それはお前もだろ、篠崎」
「現実は小説より奇なりって言うけど、受験勉強は僕たちをワクワクさせてくれない」
僕の発言に日村が吹き出す。
「先輩方、それは現実逃避です」
「そういう日村も小一時間本屋にいるだろ。何か目当ての小説があるのか?」
「まあそうなんですけど……なんで小一時間本屋にいることを知ってるんです?ムヒヒ」
「日村、察してやれ」
と山科は冷やかし笑いを浮かべてた。
「日村、面白い小説がないなら……自分で書いてみたらどうだ」
僕は両手の平を広げ提案した。
「そうだよ、書いたら俺たちが読んでやるしよ!」
山科も大賛成のようだ。
「そうですね!ちょうど休校で時間もありますしね!お2人はもちろん受験勉強ですよね?」
「お、おう。言うようになったな日村。頑張れよ」
僕は勉強しようと思った。
他人の応援をしている場合ではない。
「はい!」
なぜか敬礼する日村。
2人の先輩に勧められ、その気になったのか彼は何かを企むような顔になりムヒヒと笑った。