金 麗 (34/62)
「麗」
「なあに?」
翔は無言で私を抱き寄せキスをする。
甘くとろける翔のキスー……
でも、橋本に使われた唇ー……
そして私の頭をぽんぽんと叩いて
ある袋を 渡してきた。
「これさっき中華街で買ったんだ
お揃い」
その袋に入っていたのは
「ショウロンポウ君」という謎のキャラクターのストラップ。
「え、なにこれ?」
「ショウロンポウ君」
「いや、うんわかるけど……」
「可愛かったから 麗とお揃いにしようと思って」
「へへっ……
でもショウロンポウ君よりそんなこと言う翔のほうがかわいい。
あ、名前似てる」
「ショウだけな」
「ありがとう、大切にする」
翔はにこっとはにかんで、もう1度私に優しくキスをする。