0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (89/91)
いよいよ高校に編入する初日。
久しぶりに朝7時に起きたよ。
化粧も薄くしたし、髪の毛を真っ黒にして、エクステも取った。ちょうど傷みもひどかったし、イメチェンしたかったから良かったよね。
仕事は日数を減らして、学校と両立させる予定なんだな。
久しぶりに着る制服に、鏡の前でテンションを上げたけど、黒反応を相手に1人で高校に潜入するドキドキ感で深呼吸をする。
カバンも制服も教科書も、リュウオウ様が買ってくれた。厳密にはジュリアや他のみんなが貢いだお金だけどね。
リュウオウ様の家から電車で30分、最寄り駅から歩いて10分でその学校に辿り着く。
学校に近付くと、同じ制服を着た女の子や、学ランを着た男の子達が目立ち始める。
散り終えた桜の木を横目に、学校の正門が見えてきた。
正門の先には、グラウンドを挟んで校舎が見える。
正門には教師が立っている。止められないかな、大丈夫かなっていう不安はある。
「ふう」
歩きながら深呼吸をして、正門を進む。
「おはよう」
「あ おはようございます」
挨拶された。普通に。
正門をくぐっても教師に何も言われなかった。
その瞬間、ああ、ジュリア、今高校生なんだって思った。