0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (8/91)

でも近親相姦って奇形児や障害を持つ子供が生まれやすいって聞いた事がある。リュウオウ君が話しているエリザベートって人も、その影響でおかしくなったのかな。


「僕も そうなんだ」


「へ?」


リュウオウ君がつぶやいた小声は、ジュリアにはよく聞き取れなかった。


「エリザベートは6人の子供の母親で ラテン語やギリシア語の読み書きもできる 頭のいい女性だった」


「へえ」


頭は良かったんだ。意外。


「けど 戦争で夫が留守の中 多くの愛人を持ち 贅沢が大好きで 美貌への執着もすさまじかった しかも愛人は男女問わなかった」


旦那がいない間に贅沢して、彼氏や彼女と浮気ばかりしていた訳だ。


「ジュリアはそういうの嫌だなあ」


思わず出た言葉だった。


ジュリアの夢は素敵な旦那様に尽くす専業主婦。不意にセイヤの事を思い出して、胸がギュッと締め付けられる。


「意外な事に夫婦仲は良かったよ」


「へ?なんで?」


ほんと意外。