0016 葛飾 ジュリア 蛹 編 (3/91)
セイヤと同棲していたセイヤのアパート。
セイヤから突然別れを切り出されて、ジュリアはフローリングに顔を伏せて土下座した。
「ごめんあざい ごえんなさい」
ポタポタとフローリングに垂れる熱い涙と鼻水。
きっとジュリアが何かしたんだ。ジュリアの何かが悪いんだ。
その時のジュリアは自分を責める考えしか浮かばなかった。
座ったままのセイヤのジーンズの裾を、ジュリアは手を伸ばして指先で必死につまむ。
それが精一杯の抵抗だった。
「悪いとこ直すがらあ!もっとおいじいの作るからあ!」
泣いても謝ってもセイヤは何も言ってくれなかった。
俺と別れて欲しい。今すぐ家を出て行って欲しい。
セイヤはそれしか言わなかった。
捨てられた。
放された。
1人になった。
ワンコもいたけど。セイヤと別れて、居場所を失ったジュリアはしばらくは友達の家に泊まっていた。
友達の家は地味に居心地が悪かったの。
すぐに1人で暮らせる部屋を探したけれど、キャバクラで働いていると言うと不動産屋で部屋が借りにくかった。