0015 台東 フジコ (6/58)
SCMと、あんたと出会った2ヵ月前までの私の人生は、地獄で泣き叫ぶ迷子の様なものだった。
病院で働く平穏な日々。
その時は救急病棟で働いていたから、血を見る事は多かったけど、仕事としてこなす日々と緊張感はその日常を慣れさせていった。
時折、患者の前で笑顔を作る私。
けどなぜだろう、もう関わる人間に憎しみすら抱いていた。
人と関わるのが苦痛で仕方無いの。
「台東さんって 肌サラサラで真っ白ー」
「えー?あたしも触らせてー!」
女だろうが私の体に触るな。
鳥肌が立つ。イライラする。
表向きは同僚の前で涼しげな笑顔を作っていても、その表情の裏で、私は顔を歪ませて思う。
マジ死ね。マジどうでもいい。
マジムカつくんだよ!どいつもこいつも!
上京して5年。
死にたい。
消えたい。
終わりにしたい。
本人にとっては、胸ん中の心臓をさらけ出すような言葉も、今の世の中たくさんの人間が抱えているありふれた言葉たち。