0014 大田 ユウガ (38/60)

まあ金で雇われている訳でも僕に恨みがある訳でもあるまい。


奴隷の精神的には、仕方無く主人からの命令を受けているパターンも多いだろうしね。


「なぜ彼女はシンノスケにあんなにもこだわっているんだ?」


僕は目黒に台東の事を聞いてみた。


「一目惚れしたからと言っていたろ」


「それにしても執着が異常だよね」


「詳しい事は俺も知らない」


そういえば、目黒は台東の奴隷になってまだ日が浅いんだった。


「明らかなのは シンノスケという男が死ぬほど好きで 奴とSCMの勝負をしたがっているって事だ」


シンノスケとSCMの勝負をしたがっている?


「やっぱりシンノスケを奴隷にするのが目的なんだ?」


「いや"結果よりも過程を楽しみたい"と彼女は言っていた」


結果よりも過程?


「シンノスケを奴隷にする事よりも"勝負をする事"に執着している」


あ。


奴隷にする結果よりも、勝負をする過程を楽しみたいという事か。


「俺には理解できない」


目黒はそう言ったけど、僕には理解できてしまった。