0013 品川 ゼロ (96/103)
「この場では俺が仮の主人だが 俺と君の主人の名はリュウオウという人物だ」
リュウオウ?
一瞬何のことか疑問に思いましたが、人の名前?
中央さんは立ち上がり、少年の方を見ます。
「この子と俺はグルだ」
「は?」
何も言うなと言われたけど、思わず口から疑問の声が出ました。
少年と中央さんがグル?
僕も合わせて少年を見ると、少年はそれはもう、うれしそうに笑っていました。
ていうか、あの医者のおじさんは父親なんだろう?
仇を討ちたかったんだろ?
僕は目で少年にそう訴えました。
しかし、少年は相変わらずニコニコと笑っています。
まるで、新しいおもちゃを買ってもらえると分かって、ウキウキしている子供の笑顔です。
「あの医者はこの子の父親じゃない」
僕の心の疑問に答えるように、中央さんはタイミング良くそう言いました。
父親じゃない?
「リュウオウ 厳密にはリュウオウの他の奴隷が あの医者と勝負をして医者は負けた」