0013 品川 ゼロ (89/103)

「いよいよ最後の問題だ」


中央さんはいつのまにかライターをしまい、携帯片手に僕を見ていました。


最後の問題。


そうだ、次で5問目だ。


「ゼロくんは 今の所1問間違え 次の問題を不正解してしまうと 必然的に俺の勝ちになる」


そうだ。中央さんはすでに正解率が4/4。次の問題で僕がしくじると、自動的に中央さんの勝ちになる。


「だが 次の問題を切り抜けられれば また俺に問題を出すことができる」


僕は黙ってうなずきました。


「俺がそこでもし不正解してしまったらサドンデス 延長戦だ」


そう。そういうルールでした。


「ま 劣勢ではあるが まだ諦めるなよ」


「あ はい」


中央さんは不思議な人だ。


厳しい大人の面を見せたり、物事をうまく運ぶ事にすぐれていたり、無駄な発言を許さない空気も持っている。


要するに、一見厳しそうな人に見えるけど、今みたいに敵を励ますような男らしさというか優しさも時々見せてくれます。


普通の女の子なら、こういう人に惚れちゃうんだろうなと思いました。


あ、僕にそっちの気はありません。