0013 品川 ゼロ (75/103)

「最近したSCMの勝負?」


中央さんは、眉に力を込め、不思議そうに僕を見ます。


「はい」


「ああ この間 したなあ」


「へえ!」


したんだ。やっぱり、少年のお父さんを負かしたのは中央さんだ。


僕のひらめきが、確信に変わりつつあります。


僕は興味津々で身を乗り出し、わずかですがベンチの先に座る中央さんに顔を近づけました。


僕の食い付きに、中央さんは疑問よりも、むしろ自慢気に話し始めます。


「バカな喧嘩屋がいてな クラブに行ったり色々あったが勝った」


喧嘩屋?クラブ?


「へえ いろんな人がいるんですね」


僕は素直な興味と、驚きで食い付きました。


けど喧嘩屋?


まさか少年のお父さんである、あのおじさんな訳ないよな?


違う人の話っぽいです。


僕の思考とは関係無しに、中央さんはペラペラと話し続けます。


「ああ SCM所有者には色んな奴がいるぞ SCMを着けた犬もいるんだ」


犬?


「い 犬ですか?」