0013 品川 ゼロ (41/103)
僕は自転車にまたがり、その場から去ろうとしましたが、最後に気になったことがありました。
自転車にまたがったまま、少年を見ます。
少年はただ自転車に乗った僕を見ています。
どんなに頭が良くても、目の前にいるのはただの小学生です。
「僕が協力しなくても 君はそのSCMの勝負をするの?」
僕は疑問を聞いてしまいました。
「SCMは着けた者同士だけが戦える」
僕の質問に、少年はすぐに答えました。
少年は僕に近づき、持っていた父親のSCMを僕に見せながら続けます。
「けど このパパのSCMは1度パパを奴隷にしたSCMだから 他人は使えない」
奴隷にしたSCMを他人は使えない?
「どういうこと?」
少年はSCMをポケットにしまい、持っていた説明書をペラペラとめくり始めました。
すぐに目当てのページが見つかったらしく、ページを開いたまま僕に渡してきます。
「1度主人や奴隷が確定したSCMは その人専用になって 他人は使えなくなるんだ」
渡されたページは691ページ。
そこにはたしかに、1度主人SCMや奴隷SCMとして機能したSCMは、他人には作用しない。
さらに、新たな勝負の申し込みや、受け付けができないと書かれていました。
よく分からないけど、そうみたいです。