0013 品川 ゼロ (38/103)

まだSCMの機能なんて信じちゃいないし、ましてや勝負がどうこうなんて。



興味深いとはいえ、聞いたこともないテレビゲームの話を熱く語られた上に、これからゲームの世界に入り込んで、一緒に悪の魔王と戦おうと言われたような気分です。



仮にSCMの機能や、少年の父親がSCMが原因でおかしくなったのが本当でも、大人の人が負けたような勝負の世界で、僕がやっていける訳ありません。



「いや 僕には無理だよ 君や君のお父さんほど頭が良くないし」



なるべく本意と別に、柔らかく拒否したつもりでしたが、少年は今までにないくらい強い口調で訴えてきます。



「僕がいる!僕がお兄ちゃんの頭脳になる!お兄ちゃんは僕の言うとおりに動けばいい!」



さりげなくすごいこと言うなあ。



「でも」



「でもじゃない!手伝ってよ!絶対に負けないから!」



なんなんだろうこの子は。確かに頭がいいのは認めるけど、絶対に負けないっていうこの自信はすごいな。



「どうして僕がいいの?」



僕は思考よりも、率直な疑問を少年に聞きました。



「お人好しで 言うこと聞いてくれそうだから」



うわ、なんか。グサっときた。