0013 品川 ゼロ (22/103)
けど、少年が言ってることは意味が分かりません。
僕が言葉に困り、黙っていても少年はまだ話し続けます。
「僕はパパを負かした相手を探す パパの仇を打つ」
「え?」
話に着いていけないまま、少年は謎の決意を語り始めました。
仇打ちなんて言葉、よく知ってるなあ。
「いや えっと そういうのは警察にまかせた方が」
「お兄ちゃんの所に警察 来てないでしょ?」
あ、そういえば来ていない。
「僕もよく分からないけど パパがおかしくなった事は事件性がなくて 病気で片付けられそうなんだ」
そりゃそうかもしれない。
故意に人の頭をおかしくさせる方法なんて、僕には思い付かないし、大変なこととは言え、僕も病気の類いだと思っていました。
「けど原因は絶対にこのSCMなんだ」
少年はそう言いながら、手に持っているSCMと呼ぶ器具を僕に見せます。
なぜそんなに、この器具にこだわるんだ。