0011 中央 アタル (68/142)
「ビビってねえよ!殺ってやるよ!」
来たっ!
「殺ってやるから勝負しに来いコラ!」
その言葉を聞いた瞬間、俺はSCMを口に取り付けた。
「よし 勝負しよう」
『 ──ューイーン カチッ 』
「な!?テメー!今どこだよ!」
案の定、あいつは今俺が近くにいないと思って勝負をやると言ったな。
勝負の申し込み受け付けの可能範囲は30M以内。
「オメー頭悪いんじゃねーか?電話越しで勝負できる訳ねえだろ!」
できるんだなこれが。
30M以内なら。
「窓から道路見てみろ」
俺がそう言った直後、ゼンイチのアパートの窓のカーテンが開いた。
俺は今、ゼンイチのアパートの目の前に車を止めていたんだ。
「テメー!この野郎!」
もう電話をしなくても声が聞こえる。
「あ ちなみにSCMは絶っ対外すなよ?外したらお前がマズイの分かるだろ?」
それを最後に電話は切られた。
ゼンイチは今まで、ギリギリ24時間SCMを外していた。
インターバルで次は6時間以上外せないはずだ。
SCMは外す時間が長くなればなるほど、嘔吐感や不快感、強迫観念などの不安に襲われる。