0011 中央 アタル (47/142)

テレビとDVDを消し、また暗くなった部屋の隅に懐中電灯を当てる。


そうそう長居する気は無いが、人ん家を勝手に探索するのはひたすらおもしろい。


部屋の中をめっちゃくちゃにしても、欲しい物を持って帰っても知ったこっちゃないと妄想すると、黒くて重い興奮が腹を刺激する。


夢の中で少額でも、小銭やお札が手に入った時の気持ちに似てるかな。


マジかよ いいのかよ みたいな興奮だ。


だが調子こいて長居しても、いいことは無さそうだな。


今日はズシオウマルだけでも、確保できた。


ズシオウマルはゼンイチの主人だ。


ズシオウマルを奴隷に引き込むことができれば、自動的にゼンイチを奴隷にすることができる。


ズシオウマルを見付けた時点で今日の成果は十分だ。


俺はガラスの卓に光を当てて、これを最後にボチボチ切り上げようかと思った。


支払いらしき書類や頭痛薬、コップなどが並ぶ中、大量のチラシの束がある。


ハガキより少し大きいくらいのチラシの束。



厚さ的に200枚以上はある。


パッと見で、デリヘルなどのピンクチラシの類いだとは分かった。


ゼンイチがしているデリヘルの仕事に関係した、ポスティング用のチラシだろうか。