0011 中央 アタル (21/142)
夜21時頃の都内。
仕事が終わり、駅に向かって帰る男たちや、今から仕事であろう派手な女の姿も目立つ。
空は暗いが、辺りはビルの光ですみずみまで照らされて、車の窓ガラスは進みながら街の景色を反射させていた。
この地域は若い奴が好きそうな服屋や遊び場がある、都内でも栄えた街だ。
ビルの中に水族館があったりする。
そんな地域の駅近く、繁華街の道路沿いに、足立シヲリが働く姫様カフェがある。
俺はその店まで、足立シヲリを迎えに行っていた。
ハザードを点滅させつつ店の前の道路に車を止め、車内から店舗が入ったビルを見上げる。
ビルには大きな看板に、萌えキャラで描かれたお姫様のイラストがデカデカと載っている。
姫様カフェか。
お姫様の格好をした女の子が、ひたすら上から接客をする変わった店で、最近人気があるらしい。
テレビで特集していたのを見たことはあるが、なんで金払ってまで、ニューヨークのダイナーみたいな接客を受けなければいけないんだ。
出入口付近には、キャバクラみたいにキャストの女の子の写真が飾られていた。
うーん。
思いの外、女の子のレベルが高い。
メインに飾られている子なんか、その辺のキャバクラで働く子より遥かにプリンセスだった。
つり目な感じが、わりと好みだ。
仕方ないから、今度行ってみようかな。
あ、でも酒飲めないのか。シラフで行くのもなあ。