0011 中央 アタル (7/142)
生ぬるくて気持ちのいい泥の中で腐っていた俺だったから、思わぬ所で苦労はした。
しかし1度動き始めた俺は、止まる恐ろしさも知っている。
俺は目標を掲げ、ガムシャラに働き、始めた仕事はそれなりにうまく行き始めた。
そして31歳のある日。
友人と飲みに行ったキャバクラ。
俺はそこで初めて、ジュリアと会った。
最初にジュリアを見た時は驚いたよ。
死んだ馴染みの女に、かなり似ていたんだ。
さすがに、ドラマやマンガでよくある様な、瓜二つとか双子とか、そこまでじゃない。
あくまで顔のパーツや、シルエットというか雰囲気が似ていたというレベルだ。
話してみると性格は正反対だったよ。
好みや嫌いなものも、まったく互換性は無かった。
それでも、死んだ馴染みとジュリアはよく似ていたんだ。
それから俺はその店に通うようになり、ジュリアを指名をするようになった。
まあ、単純に女としても好きだったんだが、どこか死んだ彼女に対する、後ろめたい気持ちをジュリアで消化 いや、昇華しようとしていたんだろう。