J000 世田谷 ツバキ (42/135)
「な、何言ってんだよ今さら! 犬だろアレ! つうかメスなのかよ!」
中野タイジュはスカートを揺らし、こちらを向いた。
口調こそやんちゃ坊主だが、見事なまでの乙女な仕草だ。
「ズシオウマルくんも犬じゃないですか。それに、アーデルハイト、彼女もSCMをつけています、奴隷です」
「はあっ!? 嘘だろ!?」
嘘ですけどね。
この場にいる奴隷は皆、SCMを外している。
そのようななか、アーデルハイトはフジコの命令を忠実に聞く従犬としてここにいる。
真実はどうでもいい。
SCMがなくとも、あの犬もまた奴隷。
「グゾッ! また犬がよ! っざけんな!」
ゼンイチはヘビメタのように首を振るが、アーデルハイトは一度噛みついたら離さない。
アーデルハイトは毛が短くスレンダーに見えるが、体重は40キロを越える。
北ミナミや葛飾ジュリアが首下を食んでいるのと、一緒。