0022 江東 キヨ (32/34)
その計画は、途中まで順調だった。
ゼロの身でSCMに関わっている人間のことは粗方調べることができた。
状況が複雑化するなか、おれはメモに名前を書き連ねた。
主人:江戸川リュウオウ
┣奴隷:葛飾ジュリア
┣奴隷:新宿セイヤ
┣奴隷:足立シヲリ
┣奴隷:中野タイジュ
┣奴隷:中央アタル
┣奴隷:文京ゼンイチ
┣奴隷:豊島アヤカ
┣奴隷:杉並ルシエ
┗奴隷:品川ゼロ
主人:江東キヨ
┗奴隷:板橋ゲッコウ
(ゲッコウは現在、リュウオウの奴隷のフリをしている)
主人:荒川エイア
┣奴隷:ズシオウマル
┣奴隷:大田ユウガ
┣奴隷:練馬ヨシムネ
┣奴隷:北ミナミ
┗奴隷:渋谷サチ
主人:世田谷ツバキ
┣奴隷:台東フジコ
┗奴隷:目黒マサカズ
そして、マリヤ……千代田マリヤと連絡が取れなくなった。
不安が過ぎるなか、事態が急変した。
謎の男、港タキオが現れたんだ。
マリヤはそいつにやられていた。
そして今日、おれはマリヤに呼び出され、港タキオと対面した。
あの野朗、いきなりバットでおれの頭を殴りやがった。
そしてマリヤがおれを縛ろうとした。
おれは一瞬の隙をついて、奴のポケットからサイフを抜き取り、必死で逃げた。
そして今、おれはとある駅の便所にいる。
頭を触ると、手にはベットリと血がついていた。
「はあ、ああ。畜生」
この身体はゼロのものだっていうのに。
あいつの出現のおかげで、おれの計画も全部ぶっ飛ばされちまった。
いや、おれだけじゃないか……。