0021 千代田 マリヤ (73/85)

「多分 大丈夫だ」


「なんで言い切れるんすか?」


ここにきて初めてシンノスケくんが口を開いた。


「おれの人格が出た時 SCMの影響をわずかだが誤魔化すことができた 多分本人以外ならうまくかわせるはずだ」


キヨゼロの説明にシンノスケくんは何も言わなくなった。ぼくは彼らの言っていることはほとんど理解できていない。


けど、1個だけ分かる。


キヨゼロは嘘を付いている。


ほとんど根拠の無い勘の域だし、どこが嘘かは分からない。ただ鼻の周りにシワができた。


あれは生前のキヨが何かに嫌悪した時に見せた癖。そしてキヨはぼくの嘘に嫌悪していた。


つまりキヨは自分の付いた嘘に嫌悪していた。


ぼくに害は無いから、特に何も言わないけど。


キヨゼロがさらに続けた説明によると、1人で2つのSCMは普通、扱うことはできない。厳密にはとても危険でしない方がいい。


ただでさえ脳に負担をかけるSCMを複数使えば、宿主への負担は想像を絶するんだ。


「簡単だよ」


ゼロのSCMを着けたシンノスケがリュウオウに近付き、隙を見て自身が着けるゼロのSCMとフリーのSCMとすり変える。


「そして勝負をする その為に色々考えたんだ」