0021 千代田 マリヤ (17/85)

生存した子がどこに行ったのか、ぼくは調べる事にした。


平日の市役所には年寄りや、主婦らしきおばさんが多くいた。


小さな子供を連れている女性も何人か。


ぼくもまっとうに恋愛して結婚していれば、子供のいる今もあったのかな。


最近、こういう事ばかり考えてしまう。子供は大嫌いなのに、ね。


中途半端な長さの背もたれ。茶色く野暮ったいレザーソファーに座り、順番が来るのを待った。


やっと受け付けに辿り付いても、ぼくの目的に係員の男は首を傾げ、上司に相談を始めた。


探し人についてなど、聞く人も少ないんでしょう。


待ち時間やしがらみの中、ぼくは嘘を付き続けて切り抜けていった。


最終的には彼の叔母になっちゃったけど、生き別れの彼を探していると言ったら、係員は上司の目を気にしながら、小声で教えてくれた。


分かったの。火事で生存した品川ゼロは、その後、この市にある児童養護施設に預けられたって。


住所はここから近い。


早速、原付きを飛ばしてそこへ向かった。


けど。教えられた住所に辿り着いても。


そこに施設は無かった。