0019 練馬 ヨシムネ (56/63)

美人局。女の身なら、男共に声をかけ、身を売るか?エイアちゃんのパンツなら高く売れそうね。


しかしあの子は、そんな下賎な真似をするイメージが浮かばん。ではどうする?


あの身のこなし、ミナミが持つインパクトから電池パックを抜き取ったアレで、スリを働くか?それともワシの事務所に単身で乗り込む豪胆を活かし、強盗?


もしかしたらこの隙に、ミナミを奴隷にしているかも。しかし、それはワシの側にいるワン公も同様の事が可能。監視役と銘打ったものの、実際は人質に近い。


「クック」


勝つ事よりも、エイアがどう動くかが楽しみ。それがワシの本意だった。


それからしばらくすると、更に金貸しもやって来た。その若者は見知らぬ者だが、口にした会社はワシも知る闇金会社。


「どうもー」


ストライプのスーツを着て、ニコニコした快活な青年。ワシの部下に聞いて、金を貸しに来たと言う。


彼は重みのあるセカンドバッグを机の上に置き、中に入った500万を見せてきた。


実際は悪徳な高利貸しだが、このご時世で短時間の内に右から左に500万の現金を融通できる者は、そう多くない。


ワシは金貸しが持って来た書類に目を通す。この書類にサインをすれば金を借りられる。っが、ワシはサインをしなかった。


「サイン無しで金貸して?」


ワシの無茶な訴求に、青年はニコニコしながらも首を引いた。


「あのー サイン貰えないと困るんですけどー」


「君 エイアちゃんの仲間でしょ?」


「え?」


青年の顔が凍り付く。