0005 荒川 エイア (17/29)
ユウガはカバンから、携帯を買った時に、携帯が入っている箱と、同じくらいのサイズの箱を取り出す。
「信じられないかもしれないけどさあ」
ユウガは箱から、ビニール袋に包まれた入れ歯みたいな物と、説明書みたいな小冊子を取り出して私に見せた。
「これで 奴隷が手に入るんだ」
「は?何それ?」
しかしユウガの顔は真剣だった。
「聞くだけでいい 君に損はない」
「新手の商法?」
そんな訳ない空気だからこそ、私は言った。
「僕も始めは信じられなかった」
疑問と疑いの私だが、ユウガは相変わらず真剣な顔で続ける。
「けどこれは本物なんだ」
「試したの?」
私はまず出た疑問をユウガに聞く。ユウガは首を振りながら。
「いや まだだ」
私はユウガから受け取った、SCMと呼ばれる器具を眺める。ビニールはまだ開いていないので、新品ということだけ分かる。
「それは最初 ネットオークションで数百円でやりとりされてたんだ」
「けど 今じゃ最高600万円で買いたいと言ってる奴もいる」
「はあ?600!?うそでしょ!?これが!?」