0018 北 ミナミ (3/67)
それにもう鼻は麻痺してきたけど、異臭も。
狂ってる、コイツ狂ってるし。
疑問よりも混乱よりも恐怖。
自身のシルエットすら変えたジュリアの様子は、まともじゃねーし。
ジュリアの表情は微妙で、あーしを睨んでる様にも笑ってる様にも見えた。
身体全体からは生きる事を諦めた様な無気力を感じるし、反面、瞳は殺しても死なない様な激情も感じた。
これが、ツバキの言ってた奴隷 第三段階。
「んんっ!!」
ジュリアは包丁を握る手に力を込め、腕を振り上げた!
「やっ 止めろよおおお!」
もうやだ。
「何なんだよ!第三段階ってよお!」
するんじゃなかった。
ジュリアと勝負。
こんなイかれた奴と、勝負なんて。
するんじゃなかった。
できるんなら時間を巻き戻したい。
ジュリアを捕まえて、ジジイのこのマンションに閉じ込めた数時間前に。