0005 荒川 エイア (9/29)

4人は男女向かい合い、ファミレスの席に着く。


友人は気まずそうに卓の下で私の、手を握っている。


こんな場面なのに彼らは明るい雰囲気で男同士で話しながら、ときどき私にも話をふる。


その様子で私は思った。


この雰囲気は不謹慎とか肝が座っているとか、そういう類ではない。


この2人 修羅場慣れしている。


「エイアさんはいくつなの?」


ユウガが私に聞いてきた。


「20だよ 君は?」


「へぇ!年上かと思った!俺もこいつも22だよ!」



そんな、とりとめの無い会話をして数十分経つが、相変わらずあたしの友人は話に入らず、みんなが笑うと時々合わせて一緒に笑う。


恐らく彼に聞きたい事はたくさんあるだろうが、人間はいざ疑問をぶつけようと本人に会っても、実際に会うと話したい事を忘れてしまうものだ。


特に友人は、決して賢い女性ではない。


ここは私が代弁してあげよう。


始めからそのつもりだったけど。


「なんでゲイなのに この子と付き合ったの?」