?日目 (2/8)





蓮見洸太には同い年の幼馴染みがいる。


幼稚園の年少から今にかけてずっと一緒に過ごしてきた幼馴染み。




片桐 澪(カタギリ ミオ)


自分を持っていて、他人に流されない

強くて優しくて、心の綺麗な女の子。








澪「洸太ー!
高校どこにするか決めた!?」


蓮見「朝からデカイ声出すな!うるせーよ!」


澪「ほうほう。

洸太くんはいつから私にそんな偉そうな態度とるようになったのかなあ?ん?」


蓮見「うざっ


澪「はぁ、昔は可愛かったのに~

”澪ちゃーん置いてかないでぇぇ”って」


蓮見「何年前の話してんだよお前…


つーか!俺のマネ似て無さ過ぎだろーが!!


澪「はっ!?

そっくりじゃんかもっかいやる!?」


蓮見「二度とやるなバーカ!







家も近所だったし、

小学校、中学校と必ず一緒に登校していた。

周りからは付き合っているんじゃないかとか噂されていたけど、別にそんなんじゃなかったし。

かと言ってお互い否定するワケでもなかったし、多分まんざらでもなかったんだと思う。








「蓮見ってさ、片桐と付き合ってんの?」


蓮見「…なんで?」


「いや、ほら、お前ら仲良いし

噂とかもあるだろ?」






最近こうゆう事が増えた。

澪がモテ始めたからだ。


小学生の時の澪は

男みたいで、ガサツで、女の子らしいところなんてひとつもなかった。


それなのに中学に入ってからは性格は男勝りでサバサバしているものも、見た目とか雰囲気とか、一気に女の子っぽくなってきて。

そりゃモテた。モテモテだった。


男子からもだけど、

あいつ優しいし良い奴だから女子からの人気も高かった。友達も多いし。







蓮見「付き合ってねーよ。

あ、お前好きなんだろ!澪のこと」


「…はっ///

別に好きって言うかちょっと気になるだけだって!!」


蓮見「ほお~~恋してんな、お前」


「からかうなよ蓮見ー!!」







俺の友達も1度は必ず澪のことを気になるって言っていた。

同級生も、後輩も、先輩すらも俺に澪のことを聞いてくる。

本人に直接聞いたらいいのに。







そんな中学3年生の秋

いよいよ受験間近となった俺達は勉強にラストスパートをかけていった。



で、俺はこの大事な時に澪と初めての喧嘩をしたんだ。