4日目 (12/27)
昴「疑問なんだけど」
『はひ、なんでふか??』
昴「ちょっ…、1日1個に控えるんじゃなかったの?え?」
『ずびばぜんんッッ!!
今日だけは許ひてくだはいい』
びよんびよんと両頬を思い切りつねられる。痛い!容赦なく痛いいい!!
昴「……お金はどうしてるの」
『あ、ありますけど』
昴「お小遣い?バイト?
あの家庭環境を見る限り、どっちもあり得ないんだけど…」
そりゃそうだ。
あんな状況を見たら、母が満足にお小遣いをくれるとは思えない。
兄が居る限りバイトなんか許してくれる筈がない。
なんでお金あるんだ?って疑問に思うのは普通だよね。
『母や兄にも内緒なんですけど。
行方不明の父が、毎月コッソリ私にお金を振り込んでくれているんです。
もちろん貯金していますよ!こうやって買い食いするくらいしかお金の使い道ありませんし!」
昴「星の…父親が」
『毎月1~2万円くらい振り込んでもらって。
多いときには5万とか。
すっごく助かっているんです!』
お金は助かる。けど…本当は
『本当は…
顔見せろって話ですよ全く何年かくれんぼしてるんだよあの親父ィィィ!!!』
昴「あれ。良い話だと思ったのに(てゆうかキャラ変わった…)」
忘れもしない。
5年前、かくれんぼをしていた私と父。小学6年生の私に本気のかくれんぼを挑んだ父は私が泣いても、叫んでも現れることはなかった。
(てゆうか今時の小学生ってかくれんぼするのかな?え、しない?)
もういいよー!って、確かに言ったのに全然見つからなくて。いやもう本当に何処にかくれんぼしているんだか私の父は。
昴「ま、まあ色々あるんだね。
ありがとう、よく分かったよ」
『いえいえです!』
ほんっとーーにどうしようもなくバカな父親だったけど
会いたいな。
また会いたいよお父さん。
ポン、
昴「また会えるよ。きっと」
『…昴さん。ありがとうございます』
察してくれたのかな?
昴さんには何でもお見通しだな。