あと7日で死のうと思うんだけど。

『…はっ！！』







ボーッとしてた…あれ、私何してたんだっけ。

授業が終わって、帰り支度を済ませて学校を出て…出てから、1年前のことを思い出していて。







『…6時か。学校出てから軽く2時間以上経ってるし！』







いつもはちょっと寄り道してから家に帰るから、この時間は既に自分の部屋にいる。兄より先に帰らなくちゃ後で色々厄介だしね…


いや、待てよ。







『もう兄の事なんて考えなければいいんだ！！』








あと6日後には死ぬんだから。

だったらその死ぬまでの時間は私の好きなように自由に生きたい！！



学校に行く必要もない

家に帰る必要もない

兄に怯える必要もない


死ぬと決めているならば、何も怖いものはないんだ！！




やりたい事をやろう。

残り少ない人生なんだから、思い切ったことをしよう。







『…お酒…飲んでみたいかも…』







お酒で酔っ払うと楽しい気持ちになるって話は本当なんだろうか、ずっと気になっていたし。試してみたい。


私はギュッとカバンを握りしめ、私の住む街から一つ先にある居酒屋だらけの街を目指すことに決めた。