5人.....目... (3/23)





学校が終わり塾に急ぐ。



「すみません。
おくれました。」



たまたまバスが
くるのが遅くて
塾に遅刻してしまった。




「珍しいな。遅刻するなんて。」



僕が滅多に遅刻しないものだから
先生がとても驚いている。




「すみません。」


「いや、大丈夫だ。
席につけ。」


「はい。」



僕は特等席の
一番前の席に座る。



「あ、今日からこの塾に
新しい新人が入った。
みんな仲良くしろよ。」



先生がそう言うもんだから
カバンからテキストを
探していた手を止め
前をみた。








「あっ、ガリ勉じゃん。
みんな...よろしく!」



そこにはスポーツマンの
頭の悪い啓介君がいた。



「なっ...んでいるの?」

僕は戸惑いながらも
返す。




すると啓介君は
僕の隣の席に座りながら
「親が塾、塾うるさいの。
ほら一応受験生だし。」



親の意見も一理ある。



だって本当に啓介君って
頭悪いんだもん。



僕たちは一応受験生だ。
高校受験を控えている。



「そうなんだ。
受験生なんだしお互い頑張ろうね」



そう言って
かばんからテキストを取り出し
問題を解いていった。



僕が一門目を
解き終わると啓介君が
信じられない事を言った。