よんよんよん。 (13/19)




「ススと私と『ちょっとまって』」



小さな女の子が割り込んでいう。
そして人呼吸ついたあと、



「私の名前は花純。
かすみっていうの。








ルル、あなたの望みは何?」




あ、これが言いたかったわけね。
もしかして毎回言ってたのかな。




私、タイミングわるっ!








「っと、ススと私で
歌の勝負をさせて。
そして負けた方は芸能界引退。」




私は言った。





だって、私が負けるわけないもん。



たのしみだわ。


「了解です。
あなたの望みは
‘‘勝負して負けたら引退’’
ですね?」




そう冷静にいい
静かにまた何かを喋り出した。



「今から言う事を
よく聞いて下さい。
今回のあなたへの条件は
‘‘テレビでみんなの前で
本当の自分をさらけ出す事’’
です。」




「自分をさらけだ....す。」


私はテレビの前では
いい子可愛い子でいた。
ううん、いたかった。


嫌なこだとみんなから
嫌われてしまう。
歌を聴いてもらえなくなる。
そう思ったから。



パァァァァァァァァァーーーー


急に周りが光輝いた。

私は意識が遠のく中で
小さくはっきりとした
声が聞こえた。










「夢ゲームは人生で一度切り。
成功したら幸せな未来が、
失敗したらこの先、地獄よ?





せいぜい頑張って。」