6人目の人はどんな人? (6/38)





みんな私のいうことが
わからないの?



入学時はみんな聞いてくれて
笑顔でしゃべってくれていた。



なのになんで?





「先生どうしたのー?」



ハッ


1人の生徒のおかげで
現実へと連れ戻された。




「なんでもないです....
みんな朝会に行きましょう.....」




私は潤一君ら
他5名を置いて
体育館へと向かった。




「さおり先生?
まだ教室に生徒達が残ってましたよ」




私が体育館の隅の方へ
立っていると
隣のクラスの担任が
私に言ってきた。



「えっそうなんですか....
つれてきま....すね。」


残ってたということを
今知ったかのように言って
慌てて教室へと戻る


フリをした。






「どうしよう.....」




私は教室へと向かう廊下で
どうやって潤一君らを
体育館に連れて行こうか
悩んでいた。





考えていたら
教室へとついてしまった。





中からは



「今日あのドラマやるよ!」

「なになにー?楽しいの?」


「腹減ったー。」

「トランプしよーぜ!」


「見つかったらあいつに
怒られるよー!」


楽しそうな声が聞こえる。



あいつというのは
恐らく私の事だろう。