椎名書店
無くした傘と母の行方 (8/17)
親父とこれ以上まともに話せる気がしなかったので、電話線のコンセントを抜いた。
深い溜め息をつき、天井を眺める。
二階から響く、楽しげな声に導かれ階段を上った。
「ちーあき、猫達と遊んで
るっ…
」
「あ、椎名!見て!うけるだろ?これ!」
「 」
「はは!見て!可愛い!」
「 」
「あれ?椎名?聞いてるか?」
「ち、ち、千明」
「何だ?」
「あの、あのさ」
「何だよ」
「ぶ、仏壇にさ」
「うん」
「
子猫達並べちゃ駄目だろ
」
「何で?」
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