～推理短編集～

あのサイトはまだ残っているのだろうか？




お気に入りからサイトに飛んでみる。





あった。






しかし、このサイトもいずれ消されるのだろう。



学校にばれたんだ。


このまま続けられるわけがない。




私はもう一度あの忌まわしきスレッドを開いた。





そこには私が寝てしまった後にされたカキコミがあった。






『明日まいにいたずらしない？』




『賛成！賛成！』


『でも、どんな？』



『机に落書きとかどう？』




『それウケる(^O^)』


『それで行こう！』





これか、今日のやつは。





以外にも提案しているのはみかではなかった。




やっぱりみか以外も見つけ出して殴り飛ばすべきだったか。



今度は最初のカキコミまで飛んでみる。




『最近まいうざくない？』



『あー、わかる。』






これが二日前のカキコミ。



そこからカキコミは絶えることなくされている。




私は眺めるように全てのカキコミに目を通した。






あ、







もしかして。









私はとっさに携帯を開き
なっちんとのメールを見る。












なっちんは、サイト上のＮ女だった。







メールで風呂に行くタイミングから、寝るタイミングまで、Ｎ女とぴったり時刻が揃っている。







そして




落書きを提案したのもＮ女。



そう




なっちんだった。






溜息を吐いてパタリとパソコンを閉じる。









私はたくさんのものを失った。



学校の信頼も



友人も




親友だと思っていたなっちんも。









私はただ愚痴がうざかっただけだ。







私は悪くない。





なのに









私は










私は……