にー (23/30)


呼び方のはなし


『なあなあ、蓮くん』

蓮「……お前さ、実の兄にくんづけってどうなん?」

『え、ダメ?』

蓮「ダメっていうか変じゃね?」

『変なん?ずっとこれやったから分からん……』

蓮「あと、何で俺はくんで稜はちゃんなん?」

『え、蓮くんもちゃんがよかった?』

蓮「そんな事は一言も言ってない」

蓮「あー、西とこの前遊びに行ったやん?」

『ソビトの日?』

蓮「うん。で、その時に中学の同級生と久しぶりに会った話したんな」

蓮「なんでか姉妹とかの話になって、妹においって呼ばれるとか弟からクソみたいな扱いされるってなった時に、」

蓮「西が、俺は妹から君づけで呼ばれてるって言ったらめっちゃ驚かれた」

『ほうほう、』

蓮「で、妹が高校生って言ったら余計に驚かれた」

『………うーん』

『そんなん言われても今更感はあるんよな(笑)』

『蓮くんが嫌なら変える為に努力はするけど、』

蓮「どんな感じに?」

『君がダメならちゃん』

蓮「それのがダメ」

『ちゃんもだめならきゅん』

蓮「ダメって言われるの分かってていうなバカ」

蓮「で、俺がくんで稜がちゃんな理由は?」

『そんなん覚えてる訳ないやん』

蓮「お前はそういう奴だよなあ」

『じゃあ逆になんて呼ばれたい?』

蓮「え、えー?」

蓮「普通に蓮とか兄ちゃん、とか?でもお前から兄ちゃんは違和感あるな」

『兄さんは?』

蓮「それは嫌やな」

『じゃあ蓮くんしかないやん』

蓮「いや普通に蓮って呼べや」

『呼び捨てしてえん?』

蓮「いかん」

『なんでwwww』

蓮「考えてみればお前に呼び捨て許したら葵と翼も呼び捨てするなあって感じ」

『あー』