金 麗 (21/62)
まぁ、こっから約1年は
こんな辛い日々が毎日続くから省略しよう。
…ではあいつらの1年記念日の話から始めようか。
「今日で1年か」
私はひとりでボソッと呟きながら校舎を歩いていた。こんな日に先生が雑用を頼むから。
「はぁー、重い」
ダンボールは女の手じゃきついくらい重くて、いつもなら翔を呼んだらすぐ来てくれたけど
今日は1年記念日だから。
「まぁここに置いておけばいいかな」
私はb倉庫にダンボールを置く。
その時隣から「しっ、誰かいる」と聞こえた。間違いなく翔の声。
あぁこんな所に翔と橋本が……
私はその場を離れようとしたが、気になって少し様子を見ることにした。
「大丈夫だって~~
ねぇちゅーして?」
「わかったから……」
翔と橋本は唇を合わせていた。私は見ていられなかった。翔……唇腫れてるって嘘ついてくれもしなくなったんだね 。
覚悟はしていたけれどやはり辛いものは辛かった。だって彼氏だもの……