橋本 桐香 (54/63)
さぁ待ちに待った今日がやってきた。
「その時までこの話は一切しない」という約束なので、私は今にも話し出しそうなこの口をおさえるのに必死だった。
「桐ちゃん、購買いこ~」
「うん!」
お昼になると私達はいつものように購買へ向かう。
「あ!メロンパンあるじゃ~ん」
金に取られて食べられなかったメロンパン。
「あ!橋本さん!すみませんメロンパンは予約が入っていまして!」
……はぁ?
「誰かが、今日は彼女の誕生日なのでメロンパンを全て買い占めていくといって予約していきました……申し訳ありません!」
「あ、そうですか……」
金だろ。まじなんなんだよ。
私はどこまで金の奴隷遊びをしなければならないんだ。