0015 台東 フジコ (58/58)

ガラ


パソコンのディスプレイを見ていると、保健室のドアが開いた音が聞こえた。


今、生徒は授業中のはずだけど。


見てみると、女子高生にしてはアカ抜けた可愛らしい女の子が1人立っていた。


ああ。



「あなたが 葛飾ジュリアね?」



以前リュウオウのブログで見た。彼女に間違い無い。



人形みたいな可愛い顔に、スラリとした手足。



案の定、制服も似合っている。



「はあ は」



私が声をかけても、彼女は青ざめた虚ろな表情で、視線の先の私を認識していない様子に見えた。



「おえ ぶっ」



そして口を抑え、その場にしゃがみ込む。



明らかにえずいている。



「ちょっと」



私は急いで銀のオケを持ち出し、彼女の口元に当てた。



「うぅ おぼ」



SCM勝負で負けた時の症状に似ている。



私はすぐに保健室の戸を閉めた。



まさか。



「誰かと勝負したの!?」



この子、既に負けたんじゃ。