0004 目黒 マサカズ (3/29)
床に寝転がりながら、ルシエの忘れ形見の匂いを嗅いでいると
ピンポーン
「宅配便でーす」
ドアの向こうから快活な若者の声がした。
んだよ、人が今から1発抜こうとしてる大切な時によお。
ドアを開けると、CMと同じ格好をした宅配屋が立っていた。
八重歯出してニコニコした、20歳前後の若者だ。
「あ 宅配便でーす ハンコかサインお願いしまーす」
この野郎。宅配小僧ごときで「僕の未来は希望に溢れています」みたいな顔しやがって。
俺は出されたペンで名字の目黒を書き殴り、サインした。
「ありがとうございまーす」
精一杯、不機嫌な態度をとっても宅配小僧は終始笑顔で走り去りやがった。
ああいう爽やかな奴を見ると、イライラする。あんなひょろい奴、きっと中学とかでイジめられてたに違いない。俺はイジメる方だったけどな。
それより俺は手元の小包に興味があった。携帯電話を買った時に、携帯が入ってる箱と同じぐらいのサイズの箱。
送り主は 株式会社SCM?心当たりが無いな。