0009 中野 タイジュ (33/65)

「分かりました」


俺の返事に、中央がため息をしながら聞く。


「どうする?今ならまだ断れるぞ」


首を曲げ、少し俺に顔を向けて続ける。


「俺達からしたら どの道仲間が1人増えるだけだ」


中央は『奴隷』の部分を『仲間』と言った。


少し気になったが、確かに中央達からすれば足立シヲリか、俺が手に入る。


そう。


ここまで来たらもう、彼らは引き返さないという事だろう。


中央の言葉は、俺がこの場でリスクにビビッて、ジュリアとの賭けに逃げても、彼らはゼンイチを倒しにかかると言う事を暗示していた。


中央がゼンイチに勝った場合、シヲリさんは中央達の奴隷になる。


そして仮にゼンイチに負けた場合、シヲリさんはゼンイチの奴隷のまま。


俺がジュリアとの賭けに乗り、中央が勝てば、俺がシヲリさんの身代わりに中央達の奴隷になる。


けど、シヲリさんは解放できる。


今、シヲリさんを救えるのは俺しかいない。



「それに 俺達もそれなりにリスク背負って君を助けようとしてるんだ」



そうか。


中央がゼンイチに勝負を挑む場合も、SCMの勝負をする。


もし負けたら、中央はゼンイチの奴隷になる。


さらにジュリアは俺の奴隷になるんだ。