5日目 (12/12)



『じゃあ、
今日もありがとうございました。

おやすみなさい昴さん、蓮見くん』


昴「おやすみ、星」


蓮見「おう」






バタン、と扉が閉まるのを確認したあと








蓮見「俺達も寝るぞー」


昴「ん、」






俺の部屋へ、昴を招き入れる。





昴「…ちょっと、

前見た時と変わってないんだけどちゃんと片付けたの?


蓮見「ああああ明日!明日はやる!まじで信じて!!」


昴「明日やらなかったら本気で怒るよ洸太だけご飯抜きにするから」


蓮見「あ、それはまじで勘弁だわ







几帳面かつ真面目だな、こいつ。

俺が欲しかった兄弟にこんな設定は要らなかったんだけど。

絶対あのクソ親父がプラスしたな余計なことを。チッ(^ω^)







蓮見「…綺麗な顔しやがって」


昴「…気持ち悪いよ洸太。どうしたの急に」






俺と全然似てねーし。

俺もこいつくらい美男子で、身長も高かったら良かったのに。そしたらもっとモテんだろうな。








蓮見「お前さ、なんでそんなにあいつのこと助けたいわけ」





こんな分かり切った質問

したところで何の意味があるんだか自分でも分かんねー。


ただちょっと、聞いてみたいっていう好奇心。







昴「星には幸せになってもらいたいから…かな」


蓮見「あいつ、今は不幸なの?」






あの凄まじくヤンデレな兄貴がいるんだから、そりゃまあ…どちらかと言ったら不幸か。

母親とも仲良くねーみたいだし。

友達もいないって言ってたし。






昴「今は分からないけど。

俺が初めて星に会ったときは、あんまり幸せそうには見えなかったからね…」


蓮見「…そうか」


昴「それに、星は自殺を考えるくらい追い詰められている」


蓮見「……」






俺も、それは知っている。

あいつから直接聞いたし、まあ聞いた瞬間、俺怒鳴り散らしたけどな。


命は…そんな簡単に自ら経つモノじゃねえ。どんなに辛くても、苦しくてもだ。


楽しい事とか、生き甲斐とか、やりたい事とか、大切な人に出逢うとか…

生きていれば必ずいつかは良い事があるから。そこまで神様だって鬼畜じゃねえよ。

何かしら、幸せを掴むチャンスを与えてくれる。


掴むかどうかは、

自分次第だけど。





俺は、

それを伝えてやりたかったんだ。

なんでちゃんと力になってやれなかったんだろう。



”あいつ”の…。









昴「……洸太?顔真っ青だよ」


蓮見「……大丈、」


昴「大丈夫って顔じゃないでしょ

どうしたの?気分悪くなっちゃった?」








気分が悪いというよりは





モヤモヤする…吐き出した、









昴「…吐き出しなよ。

少しはスッキリするかもよ」



昴「何。お前エスパー?










こうゆうところ








蓮見「…長くなるぞ」


昴「どうぞ。ちゃんと聞いてあげる」







理想の って感じ。











星が

自殺するまであと3